肉体労働系アニキです。
前回お伝えしていた、契約社員に昇格の話ですが、まとまりそうです。
その時の経緯を話そう。
その日の朝礼で、ISO9001に準拠した体制にしたいとのことで、アニキの勤務する会社が動き出したという内容が、社長から報告された。
東証一部上場企業子会社で割と大きい会社ながら、ISO9001は取得していないのであった。
ちなみに、ISO9001は「品質マネジメントシステム」の事であるが、分からない人は、自身でググって調べてみて欲しい。
実はアニキは、長く勤めていた会社でISO9001管理責任者を務めていた。
平社員ながら、ISO委員を5年間、ISO管理責任者を5年間務めていたと記憶している。
初期のころから、管理責任者が行うべき業務を任され、マネージメントレビューなる重要な報告書類までゴーストライターの如く行っていたので、ISO9001の運営は熟知していた。
ここからが本題なのだが、
その日の午前に社長から契約社員になるための「労働契約書」を提示され、ベースアップ評価給とランク給なるものが存在すること等の説明を受けた。
社長「アニキさん、この内容でよければ、書面に印鑑を押して提出していただきたいと思います」
アニキ「一旦、預からせていただきたいと思います」と、即決は避けたのだった。
なぜなら、基本賃金の月給が想定より低かったからだ。
ま、実際、低くても高くても即決するつもりはなかったのだが。
ここでアニキはチャンスと睨んで、「今朝のISO9001の話ですが、実は私、前職でISO管理責任者をやっておりまして」などと話を振ったのであった。
社長は大変驚いておられて、アニキの事を一目置いた様な感じであった。
ここで軽くジャブを入れらたことは本当にラッキーであったと思う。
さて、ここからアニキは賃金アップの策を練らねばならない。なんせ頼れるのは自分しかいないのだから。
まず、シュミレーション的に、こうだろう。
アニキ「賃金交渉の余地はありますでしょうか?」
無いと言われればそれまでだし。あると言われた場合は、どうだろう?
社長はこんな感じで来るか?
「アニキさんは、賃金アップとなった場合は、会社にどのようなものをもたらしてくれますか?」
対するアニキは、「どの作業場に行けと言われても行きますし、残業をして下さいと言われれば嫌とは言いません。さらには滅多なことでは会社は休みません」
こんな感じで行こうと思っていた。
実際言おうと思っている内容が大したこと無いんだが、これで良いのである。
この会社の従業員は我儘な連中が多く、YESマンの反対のNOマンが非常に多くて、作業場転換拒否、残業拒否、ズル休み多発などがある。
その反対に、アニキは3つほどの作業場経験があり、他の従業員のお残し仕事の残業を買って出たこと多数、さらに欠勤やズル休みなしで、アニキにとっては好材料なものばかりで特別なスキルは要らないのである。
実際今シーズンはインフルエンザが大流行した年で、アニキの会社内も多数の患者が出た。
結果論だが、アニキは勤務し始めてから一度も会社を休んだことが無い。それが取り柄でもある。
これだけで多少の点数を稼げるのに、今後のISO9001のプロジェクトの経験者だってぇのがポイントがデカイと思う。
その仕事に携われるか分からないが、前職で管理責任者だったのが評価してもらえるだろう。
さて、1日飛ばした日を決戦の日にし、交渉のテーブルにつくことになった。
「社長、お伺いしたいのですが、賃金交渉の余地はありますでしょうか?」と切り出した。
社長は想定していなかったのか、ちょっと驚いたような感じだった。
社長「アニキさん、この賃金の裁量は私にあります。どのようなことでしょう?」
と、随分ざっくりな言葉だったので、こちらも挙動ってしまった(汗)
アニキ(ヤバッ、想定外の返しが来たぞ・・・どうする?)
「私も、このような交渉は初めてでして、チャンスがあれば交渉してみようと思っておりました。自分の持てるものを最大限出していきたいと思っております」
さらに社長が具体的なことを聞いてくるか?
社長「分かりました。上げますか!」
アニキ「えっ、賃金アップですか?」
社長「1万円をアップします!」
アニキ「ありがとうございます!!」
と、用意していた材料を発言する事無く、あっけなく決まってしまったのだった。
朝から緊張しっぱなしで、言葉の1つ1つを選びながら話していたので相当テンパっていたと思う。
普通の人はなかなか賃金アップ交渉は出来ないと思う。
「今のあなたに、賃金アップの材料はありません」なんて言われる可能性も有り得るし、そう言われたらへこみますよね。
アニキは、結構ラッキーだったと思います。
アニキのこれからの仕事ぶりをさらに期待されているのだから手を抜くことはできないし、自分への賃金アップがもたらす責任は取らなければならない。
結論だが、賃金交渉は絶対に成功するものじゃない。
自分で言うのは怖い、賃金交渉で失敗したくない人は、
自分の能力やスキルを最大限引き出してくれて、賃金交渉もしてくれる転職エージェントに頼むのがベストだと考えます。